ブランドロゴにアメリカ国旗を入れることが許されたブランド

アメリカ生まれヨーロッパ育ち

数年前から気になっていたブランドです。AUTRY(オートリー)は1982年にテキサス州ダラスで誕生し、「オフィシャルにアメリカ国旗をブランドロゴに使用することが認められた数少ないブランド」として広く認知され、中でも「MEDALIST」というモデルが当時最も優れた靴としてアメリカの雑誌で紹介されて人気になっていたようです。

「…ようです」と伝聞調で書いているのは、恥ずかしながら私自身が認知していなかったからです。シグネチャーモデルであるというこの「MEDALIST」が発売されたのは1985年のことらしく、その頃からアメリカ物には結構アンテナを張っていたつもりでしたが、どうもその探知能力は大したモンではなかったようです(恥)😭

その後90年代にブランドは休止状態になっていましたが、GUCCIやBOTTEGA VENETAでCEOを歴任したPatrizio di Marco氏が2019年にExecutive Chairmanに就任しさまざまなラグジュアリーブランド出身のスタッフを集めてヨーロッパで再始動しました。それ以降ヨーロッパやアメリカで話題になっている、というのを見聞きして私自身初めてこのブランドのことを知りました。

ブランドロゴに国旗、という意味で私の中に印象が残っているのはReebok(リーボック)です。こちらはアメリカではなくイギリス国旗ですが、同じく1980年代にフィットネスがブームになった時に大人気になったブランドです。当時New YorkのワーキングガールがReebokのフィットネスシューズを通勤時に履いて話題沸騰ということから、「次に来るスニーカー」としてメンズクラブで紹介されていたことを記憶しています。私もそれに乗っかってWorkout Pro Midを買ったのはいい思い出です。

このReebokの印象が非常に強かったので、AUTRYを最初に見た時、「Reebokロゴの意匠を真似たのかな」なんて思ってしまいました、そんな由緒正しきブランドとは知らずに💦

モデル名はブランドの誕生地

私が購入したのは「DALLAS」というモデルです。冒頭に書いたブランド誕生の地名がつけられています。パッと見はaddidasのStan Smithに似た極めてシンプルなデザインのスニーカーです。代表モデルである「MEDALIST」と迷ったのですが、ちょっとトゥ周りがゴチャっとしている印象がしたので、よりスッキリした「DALLAS」を選びました。トゥがツルッとしている方がいろんな服装に合わせやすいかなーと思いまして。まぁ「MEDALIST」でも十分シンプルなんですけどね。。

MEDALIST:トゥ部のパンチングがちょっとうるさいかなーと思いました

あと「DALLAS」はStan Smithに似ていることからテニスシューズっぽく見え、一方で「MEDALIST」はローカットのバスケットボールシューズがモチーフになっていると思われることから、「やはり自分が履くならテニス寄りの方でしょ」と考えたこともこのモデルを選んだ理由のひとつです。

サイズはヨーロッパ表記

結論から言うと42にして正解でした。

店員さんに「26.5くらいで」と伝えて出したもらった41と42を試し履きしてどちらにするか迷いました。41はピッタリなんですが若干親指の爪がアッパーの内側に当たる感じがして、逆に42は余裕があるけど大き過ぎはしないかと。散々悩んだ挙句、New Balance 993のサイズ8を買った時に親指が当たるけど長さのピッタリ加減を優先した結果後悔したことを思い出し、余裕のある42を選びました。

自宅に帰って確認してみたらAtrantic StarsやPREMIATAといったイタリアンスニーカーも42を買っていたことがわかり安堵しました。こういう時のためにとiPhoneのメモアプリにマイサイズ表を作ってるのですが、ヨーロッパ表記のスニーカーサイズは記載が漏れてたんです。今回は結果オーライでしたが、本来マイナーなサイズ表記モノこそ書いとかなきゃダメなんですけどねー。早速追記しておきました😊

ツヨシ

試着して買物する時って、緊張や高揚感などが入り混じって軽い興奮状態になってしまい普段憶えていることを忘れてしまうんですよねー💦

細部にまでこだわった上質な作り

これ実物を見て一瞬で惹き込まれました。80年代のオリジナルモデルは知りませんが、この復刻されたモデルはかなり作りが上質です。アッパーに使われているレザーはキメが細かく見るからに高級な感じですし、縫製も極めて丁寧です。作りだけでなくデザインもよく考えられていて、ほどよいボリューム感をトゥに持たせ、ソールもちょっと厚底になっていてシンプルなデザインなのに存在感がすごくあります。特にイタリアのブランドによく見られる過剰なまでのディテールへのこだわりもそこかしこに感じます。

例えばヴィンテージ感を醸す目的だと思いますが、コットンのシューレースとソールはホワイトではなく、ベージュになっています。

ポッテリしたトゥにベージュのシューレースとソール
結構な厚底

更にシュータンにはレザーがあしらわれていてそこにブランド名・モデル名・アメリカ国旗が刺繍で入れられています。足入れ部のライニングもレザー張りです。

シューズバッグも付属していたのですが、リップストップのかなりちゃんとした素材で作られています。そもそもこの種のスニーカーにシューズバッグが必要だとは思えないのですが。。😅

オトナ向けのスニーカー

履き出して数ヶ月経ちますが、オトナ向けのスニーカーだなーというのが率直な感想です。前述のようなこだわった使用や作り込みもそうですが、素材やデザインが上質なので履いた感じがすごく落ち着いています。実際にシューレースを結んだ時のシュータンの見え方とか、甲高の私が履いても羽根が拡がり過ぎないとか、ボリューミーだけどスリムに見えるといったような計算された秀逸なるデザインのおかげで悪目立ちはしないけど存在感はしっかりあって、「あ、なんかいいスニーカー履いてるな」と思わせてくれます。

上の画像ではデニムに合わせていますが、ドレスパンツに合わせてもスタイルが破綻することはないでしょう。オンオフで活躍するスニーカーとして超オススメです。