初めてのMade in USA

Made in USAモデルへの想い

初めてUS製のNew Balanceを買ったのが996で、1990年代後半のことでした。もはや現物も画像も残ってないですが(当時は携帯電話にカメラ機能がなかったので気軽に写真を撮ることなどありませんでした。。汗)、赤いオールレザーのモデルでした。真っ赤なボディにリフレクターになっている銀色のNマークが妖しく光り、何となくウルトラセブンを思い起こさせるカラーリングでした。当時はNew Balanceの深い知識はなく、996と576って何が違うんだろうというレベルでした。ただ「本物」とか「オリジナル」にこだわる性格からとにかくMade in USAモデルが欲しかったのです。

手に入れてみて感じたこと

サイドに大きなNロゴがあるニューバランスの典型的なデザインをしている996のMade in USAモデルをアウトレットの店頭で見かけ、迷うことなく購入しました。ようやく手に入れた996は非常に履き心地がよく、かのラルフ ローレン御大が1300の履き心地を「まるで雲の上を歩いているよう」と表現したというのも納得でした。

ただ実際にはSL-1ラストとSL-2ラストは厳密には履き心地が違うことに気がついたのは後に576を手に入れた時でした。見た目もトウ部がシュッとしたSL-1ラストの996に比べ、SL-2ラストの576はポテっとしたデザインで個人的には履き心地もデザインも996が好みでした。更にはトレックラン向けのソールを持った576と違って、996のロード向けでフラット気味なソールも好みでした。

New Balanceあるあるの洗礼を受ける

また年代物のニューバランスにありがちな加水分解によるソール破損を経験したのも996が初めてでした。手に入れて5〜6年ほど履くうちにどんどん他のモデルのコレクションも増えてきていつの間にかローテーションから外れてしまっていました。しばらくして息子が成長し、お洒落を気にし出した時期になりニューバランスが欲しいと言い出したので、広告で見た「パテックフィリップは親から子へ受け継がれていく」という感覚で赤い996を譲ったのでした。そしてそれを履いた息子と一緒に外出した日に悲劇は起きました。歩いていたらバックリとソールがボディから離脱してしまったのです。それも騙し騙し履けるような可愛いダメージではなく、ほぼ全面的に剥がれてしまい、外出先で新たな靴を買わざるを得なくなるほどに。

とは言え初めてのUS製で思い入れも深い一足だったので外出先で捨てることはせず、自宅まで持って帰ってきました。ニューバランスジャパンでソール交換をやってくれると聞いていたので、いずれリペアに出そうと思っていたのですが、なかなかその日は訪れず靴の収納スペースを圧迫していたこともありとうとう廃棄することとなってしまいました。

ここから始まる長いNew Balance道の出発点

残念ながらもう手元にはありませんが記憶に強く残っているモデルで、そのスタイルと履き心地を求めてこの後も何足かの996を手に入れることとなります。世代的にニューバランスと言えば、80年代の大きなNロゴを持った500番台、900番台、1000番台がイメージされます。今でもクラシックな雰囲気を醸し出すにはいいデザインですし、タイトなスタイルやフィット感を好まれる方にはオススメのモデルです。